仮字遣奥山路

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仮字遣奥山路

石塚龍麿

http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/syomokukaidai/ka/kaidai_ka027.html

假名遣奥山路 三巻

 石塚龍麿著。寛政十年頃の作と思はれる。刊本には古典全集所收のものがある。本書は古事記日本紀萬葉集を初め奈良朝時代の諸文献によって當時使用の音標文字用法を精しく研究したものである。即ちア・イ・ウ以下の假名の大部分は同音のものは相通じて用ひられるがエ・キ・ケ・コ・ソ・ト・ヌ・ヒ・へ・ミ・メ・ヨ・ロの十三音の假名が實際に於いて判然と使ひ分けられてゐることを記したものである(猶古事記にはチ、モの二音が加はる)。總論の初めに記すところによると、本書は古事記傳中の所論を基として著したものである。その所論中には今日から見れば缺陥不備はあるがこれによって上代の音韻組織に關する研究は一大礎石を得たものと言ふ可く、又語源・語學その他用言活用等に關する問題にも光明を與へるものであらう。

【參考】

* 國語假名遣研究史上の一發見。橋本進吉 「帝國文學」二三ノ五。

* 上代に於ける特殊假名遣の本質。望月世教 「日本文學論纂」所収。

【末書】

* 「古言別音鈔」寫本一巻。草鹿砥宣隆著。童蒙の為め簡單に「奥山路」の十三音の假名に關するものゝみを説き示し、語を五十音配列したもの、

亀田次郎国語学書目解題」)