國語のため

個人情報保護法は「生存する個人に関する情報」が対象ですが、ここの人物情報は、故人の情報が殆どです。そうでない人についても公的な情報しかありません。 国語史グループとの差別化も考えて、オープンにしました。

國語のため

上田万年

國語のため 二冊

 上田萬年著。明治二十八-三十六年刊。國語學の諸方面に關する論文集であって、第一卷には「國語と國家と」「國語研究に就きて」「標準語につきて」以下「國語會議に就きて」に至る十三篇及び附録として「日本大辭書編纂に就きて」の諸論文、第二巻には「内地雜居後に於ける語學問踵」「促音考」「假字名稱考」以下「日本語中の人代名詞に就きて」等十四篇を収めて居る。その論ずる所多方面に渉ってゐる爲に一概には言ひ得ないが、「欧州諸國に於ける綴字改良論」「新國字論」等國語教育に關する諸論文、或は「言語學者としての新井白石」の如き。或は「促音考」「形容詞考」「p音考」等の如き、いづれも當時の學界の趨勢を覗ふ爲に、又學術的價値高き諸論文である。就中「p音考の如き國語の聲音學上に益する事大なるものである。(「p音考」のことは「呵刈葭」の項參照)

(亀田次郎国語学書目解題」)