広日本文典

個人情報保護法は「生存する個人に関する情報」が対象ですが、ここの人物情報は、故人の情報が殆どです。そうでない人についても公的な情報しかありません。 国語史グループとの差別化も考えて、オープンにしました。

広日本文典

http://blog.livedoor.jp/bunkengaku/archives/50351403.html

廣日本文典 一冊(付「廣日本文典別記」一冊)

 明治十五年大槻文彦著。明治卅年刊。本書は中古文の文法を記したもので、総論に言語文字文章・文典・國語等について定義を下し、次に本文を文字篇・單語篇・文章篇に大別して文字篇では假名及び漢字について、單語篇では八品詞名詞動詞形容詞助動詞副詞接続詞・て爾乎波・感動詞)について述べ、文章篇では主語述語客語修飾語・主部・客部・説名部・連構文・挿入文・倒置法・言掛・秀句・結法・呼応・略句・文脈語脉の解剖・文中の符號・欠字と章を分けて説明してゐる。「廣日本文典別記」は本書の所設を註釋し考證したもので必ず共に併せ見るべきものである。抑々安政の開國以後急に諸外國との交渉開けたるにつけて國文典にも外國のそれを模して作られた洋式文典が多く出た。又この潮流に抗して徳川時代以來の固有の研究法に成る反洋式文典も出たが、孰れも一長一短あつて十分なものと言へなった。本書はこの間に出でゝ、組織その他に於いて両者の長を巧に採用し折衷して中古文の文法を學術的に組織だてたもので今日から見れば多少不備欠点はあるがその述べる所多く學界の通説として用ひられるものであり。この種著作として完璧(壁)に近いものである。而して本書所説の依據を記した「別記」は著者の蘊蓄を傾けたもので亦學術的價値の甚だ高いものである。

【參考】

* 「語法指南?大槻文彦著。「言海」巻頭に收めた所のもので「廣日本文典」の抜萃である。「廣日本文典」は後之を増訂して出版したものである。

亀田次郎国語学書目解題」)