詞の緒環

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詞の緒環

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詞の緒環 二巻二冊

 林國雄著。天保九年刊。初め「詞の綾緒」と称し一巻であつたが後刊行の際に一巻加へて「詞の緒環」と改めたのである上巻即「詞の綾緒」の方は主として「言葉の玉緒」や「詞の八衢」の説を増補訂正したもので手爾波係結活用に關して述べ、下巻は詠歌についての語法、手爾波係結の記憶法を歌に依って示して居る。本書の所説を活用の點から見ればその「八衢」の説に據ったものを除いた自説は頗る杜撰なもので價値のとぼしいものである。然るに從來下一段活「蹴る」の活用國雄の發見としてその功を称する向もあるが之に關する彼の説は不十分であるのみならす、已に「御詞活用抄」「活語斷續譜」等の一本にも不完全乍ら「蹴る」について記してゐるのを見受けるを以って一概に賛成し難い。併し乍ら本書所説中手爾遠波「の」の用法に關する説又係結の關係を歌にして法則を暗記するのに便ならしめた點などは隨分認められるべきものであらう。

亀田次郎国語学書目解題」)