音圖及手習詞歌考

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音圖及手習詞歌考

音圖及手習詞歌考 一冊

 大矢透著。大正七年出版。本書は五十音圖及び手習詞歌?(阿女都千詞?・大爲爾歌?及び伊呂波歌?)についてその形質製作年代及び作者について研究したもので、五十音圖に於いては三十五種の五十音圖を蒐集し、之を悉曇と對比して三種に分ち、またその作者は吉備眞備?であるとの説を排して平安朝初期に圓仁の流派に出でたものとしてゐる。又手習詞歌については「あめつち」の詞は奈良朝末から天暦の頃まで行はれたもので、伊呂波歌?の源流とも見るべきものであり、「大爲爾?」の歌はその二つの中間にあるものであると云ってゐる。而して作者は從來説くが如く空海ではなく、やゝ時代が降って天暦から永觀頃までに空也・千観?の徒によってなされたものと論じてゐる。この伊呂波歌の作者については後高野辰之氏が之に對して空海説をたてたが、全體として本書は確實な資料に依って緻密に考證したものでこの種研究の基礎となるもの。その所論は學界の承認する所である。

【參考】

* 日本歌謠史 高野辰之。大正十五年刊。

亀田次郎国語学書目解題」)

http://blog.livedoor.jp/bunkengaku/archives/25242302.html



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