國語學精義

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國語學精義

保科孝一

國語學精義 一冊

 保科孝一著。明治四十三年刊。本書は「國語學上に於ける種々の問題を解決し、研究して、その基礎を鞏固にするには、先づ國語學の過去の道程を鑑み、現在の状態を明にし、將來に於いて、その取るべき研究の方針と方法とを定め、然る後歩一歩その事業を進めることが斯道に最も必須なる要諦である」と云って、國語學の過去・現在・未來の三時期に就いて科學的研究を試みると同時に又實際的方面にも大にその所信を披瀝してゐる。即ち第一編総論に於いては國語學の目的・研究方法等について述べ、次に第二編には明治前半期に至る過去の國語研究の各方面に亘って論じ、第三編には明治十九年東京大學に博言学科が新設されて國語の科學的研究が初まって以來の學界の情勢を概観してゐる。第四編は國語學の將來に對する著者の見解を吐露したもので、その實際的應用的方面に對する主張はむしろ本書の目的とするかの観さへある。扨最後の第五編には國語教育の大本に基き、研究法を一新し、又國字改良に關する意見を述べて結論としてゐる。本書は國語學の内容本質についての研究書と云ふよりむしろ、その實際的應用的方面に対するその見解と主張とに特色あるものであらう。

(亀田次郎国語学書目解題」)